食品表示の不思議、生まれと育ちを考察する！

スーパーなどに買い物にいきますか？
肉・魚・海産物などの商品を手に取って、そこに貼ってあるラベルをじっくりとながめたことがありますか？

普通の人は、賞味期限・消費期限は意識してできるだけ先の長いヤツ（棚の奥の方に置いてあるヤツ）などを手にする方も多いかと思います。でも、どこ産か、何が（どんな食品添加物）が入っているのか、ということまでは見ない人もいらっしゃるかと思います。ぜひ、今度はじっくりとチェックしてみてください。そして疑問点を感じたら、ネット等で調べたりしてください。いろいろと調べたりすると面白いですよ。

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食品表示・生まれと育ちの関係について

帰国子女、という単語があります。

（親の仕事などの都合で）海外に住んでいて日本に帰国した学齢期の子どものことですね。１５歳だけど１０年間くらい海外に住んでいた、というようなケースもあります。
でも、日本人です。

さあ、国産という言葉の定義づけについてみてみましょう。あくまでも食品表示の世界の話です。

日本生まれ、日本育ち・・・国産、です。当たり前ですね。

では、日本生まれ、海外育ち・・・？
海外生まれ、日本育ち・・・？　どうなると思いますか。

実は食品表示の世界では、期間の長い方が「産地」となるのです。つまり、日本育ちの期間がより長ければ「国産」ということです。

外国産アサリ、外国産ウナギ、外国産肉牛、でも日本での育ちが長いと？

中国産・北朝鮮産のアサリ・・・日本にやってきてしばらく日本の有明海などに放流されて育てられると、立派な国産アサリ。しかも、熊本県産とか、産地：有明海となるのです。

親切なスーパーか、そこまで親切でないスーパーか、などで表示のレベルは違ってくるかも知れませんが。

国内産アサリ、熊本県産アサリ、熊本県有明海産アサリ・・・安心して買えますね。（苦笑）
実際、安心して買っているかと思います。

中国産のウナギ・・・同じく日本にやってきてしばらく日本の養鰻場などで育てられると・・・立派な国産ウナギ、となります。
私たちは安心して手をのばします。購入します。口に入れます。

オーストラリア産の肉牛・・・オーストラリアで生まれて育って、それから日本にやってきて・・・日本にいる期間がいちばん長いと、みごとに「国産」となるのです。国産牛です。

※肉業の肥育期間はだいたい２０～２８ヶ月ヶ月くらいですが、和牛などの一部の肉牛は３０～３６ヶ月くらい育てられるものもいます。
子牛で売られて肥育されるわけですから、簡単に産地が変わってしまうのです。

スーパーで見かける「国産」の表示でも、「育ちはニッポン、生まれは？」という発想をしてみてください。

国産牛と和牛の関係について知っておきますか？（食品表示とは別世界のことです）

肉牛の世界に、国産という言葉の他に和牛という言葉もあります。これは、国産とか外国産という産地とは別次元の話になります。あくまでも品種です。

たとえば悪いかも知れませんが、日本人か、外国人（○○人）か、という区別での概念です。
日本ザリガニとアメリカザリガニ、日本のミツバチと外国産のミツバチというような感じです。イメージできますね。

もともとは、日本固有の在来種の品種のことです。
日本人の口に合うように品種改良されてきたもので、日本で生まれて日本で育った国産牛の一種ということになります。
（もちろん有名なのが黒毛和牛というやつですね）

実は、この出身地から成長期（生育期）での場所（居住地）が違うところになる、というのは国内でもよくあることなのです

サイト運営者の私は南九州の出身・育ちです。宮崎の黒毛和牛、鹿児島の黒豚、鹿児島産の鰻（ウナギ）・・・

宮崎や鹿児島から黒毛和牛の子牛、黒豚の子豚などを購入して、それを北海道に連れていってそこで大人になるまで肥育する、というようなパターンは結構あります。日本国内で成長過程で生育場所が違うのは、同じ国産ですから問題はありませんけど、外国産の子牛などが日本で育てられても国産牛というのはなかなかピンとこない面もありますね。

鹿児島産の鰻も有名ですが、そもそもは鰻の稚魚を買ってきて（仕入れて）、鹿児島の地で育てるわけです。普通の人は川などで育てているのかな、というイメージだと思いますが・・・
はっきりいって田んぼみたいなところにビニールハウス的なものを建ててそこで養殖している、というのが普通のパターンかな、と思われます。

いずれにしても、一般の消費者の方には見えない世界ですね。

まとめ

食品表示の世界、奥が深いですね。生まれと育ち、何となくイメージできましたでしょうか。トゲのある言い方かも知れませんが、法律などは業者側・業界団体側に融通のきくようにつくってあるものがあります。
抜け道といったらちょっと問題がありますが、税金をたくさん払ってくれる企業側の商売に配慮した形がところどころにあるような気もします。もちろん表向きは消費者保護、国民の健康・安全・安心を守るというのが大前提ではあるはずなのに、ですね。

これまで何度も言ってきましたけど、私たち消費者側ももっとチェックを入れることができるように認識をあらたにする必要があるかも知れませんし、自分の身は自分で守るくらいのつもりで判断・選択をしていくことが大切だと思います。