家畜のエサは食品表示の対象外?

はい、ズバリそうです。スーパーなどの店頭で販売されている肉や魚や卵などはその家畜がエサとして何を食べて成長したか何も表示する必要はありません。

ただ、生産者側がライバルとの差別化のために、エサを公表というかアピールする場合などはあります。たとえば鰤(ブリ)の養殖のエサとして、ぶどうを与えたとか地元の○○を食べさせて育てましたよ、といったようなケースです。地元でとれた安心なエサを与えた魚ですよ、こんな特徴がありますよ、味は○○で美味しいですよ、とブランドづくりをしている漁協や生産者組合などを最近では割とよく見かけますね。

でも、普通は(法律上は)表示の対象外なのです。ブラックボックスの中なのです。

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食品表示、家畜のエサと肉・魚との関係(知らなきゃ良かったかも!)

皆さんは、家畜が病気したとか、予防接種したとか、こんな薬を飲んでいるよ、ということをあまり見たり聞いたりすることがないと思います。
鳥インフルエンザや口蹄疫などは(人によっては)興味を持って情報を認識された方もいらっしゃるかも知れません。

ドーピング、という言葉を耳にしたことがありますか。
オリンピックなどの時によく話題になったりします。筋肉増強剤などで身体能力を異常に高めることで記録をあげようと、メダル獲得・入賞しようとする世界です。

つまり、筋肉増強剤などで人間の体質が変わってしまうわけです。それこそ麻薬などのドラッグもいっしょです。
あるいは、ボディビルの世界で筋肉を効果的に発達させるためにプロティンを摂取したりもします。

化学物質で身体が、体質が変わるということです。

同じように私たちの食べる肉や魚も、あるいは野菜なども「体内に取り込むエサとして、肥料として」違う物質を取り入れたら自然と「体質」が違ってくるだろうね、というのは簡単に想像がつきます。

考えたくないかも知れませんが、時には想像してみてください。

エサとなる物質、もっといい言葉で表現すると、家畜の飼料となるものにどれだけの化学物質が含まれているかということは非常に大切なことなのです。

人間サイドの都合です。
はやく大きく育てたい、はやく出荷したい、できるだけ病気にならないで欲しい、(食べた時に)美味しい味に育って欲しい、はやく増えて欲しい・・・

本来は、肉や魚がどんなエサを食べて(あるいはどんな病気対策で薬を入れて)きたか、ということは知りたいはずです。
(人によっては)興味があるところです。

なのに・・・

家畜のエサは食品表示の対象外

食品表示の決まりでは家畜のエサは対象外なのです。それこそ遺伝子組み換え作物(トウモロコシなど)をエサとして育った家畜の肉などわかりません。

※この遺伝子組み換え作物については別の機会に取り上げたいと思います。

残念ながら家畜のエサの主食はトウモロコシです。
牛・・・トウモロコシが主食。
豚・・・トウモロコシが主食。
鶏・・・トウモロコシが主食。
鶏卵・・トウモロコシが主食、なのです。

家畜がどんなエサを食べて成長してきたか、どんな化学物質を体内に取り込んできたか、どんな病気になってどんな薬を摂取したかは、ずっとわからないままなのです。

工場で製造された加工品ではなくて、生の肉だから・魚だから安心だね、ということにはならないのです。

不思議な世界です。知らなきゃ良かった、という世界かも知れません。
人間がアトピーであったり、アレルギー体質であったりしますが、果たして家畜はアレルギー体質などになったりはしないものなのでしょうか?
ペットを飼われている人なら、飼った経験のある人ならおわかりかも知れません。

まとめ

実は、この家畜と家畜のエサの世界は非常に(別の意味で)奥の深い話でもあります。というのも遺伝子組み換えの世界が絡んでくるからです。
これは好むと好まざるとにかかわらず私たちに関係があります。避けてはとおれない世界のことなのです。

最近のスーパーなどでは、生産者の顔が見えるようにしてあります。商品陳列の棚に生産者の顔写真が貼ってあったりしますね。しかもニッコリと微笑んでいるような写真が多いです。
「あー、こんな人が、この人がつくっているんだ、育てているんだ」ということで消費者は安心して購入できるということになりますが、あくまでもそこまでです。エサなどは、あるはワクチンなどは絶対にわからないのが当たり前です。
そんなこともあって、有機野菜や無農薬、無添加など本当に安心・安全なものだけを通販でお取り寄せという消費者も増えてきているのでしょうね。まあ、夫婦共働きで買い物に出かける時間がない、というようなこともあるのでしょうけど。

今後はさらに二極化していくような気がします。お金は別にしてやはり安心・安全ものが欲しいという層と、そこそこの安心・安全で安く購入できればそれでよし、とする層・・・です。
いずれにしても、判断して選択するのは自分です。やはり確かな「目」だけはもっておきたいものですね。

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