食品表示の不思議(50%)
50%を超えない材料の食品表示についてのページです。
50%を超えない材料の食品表示について
加工食品や冷凍食品の食品表示についてです。
これらは全重量の50%を超える食材のみ、原産地表示の義務があります。
ということは・・・
もし50%未満ならば、表示しなくてもよい、ということですね。
たとえ全部が中国産の食材でもまったく表示しなくてもよいことになります。
逆に(ということは)ちょっとだけ工夫すれば、どうにでもできるということになりますね。
下図のように(当初)Aという中国産の材料が50%を超えていたとします。
これだと中国産ということを表示しないといけません。決まり・ルールですから。
でも、日本の消費者相手に中国産というのを全面には出したくありません。
さあ、どうしましょうか。
重量ベースで50%ですから、少しだけ分量を変えてやればいいのです。
「あ~ら、不思議」という世界です。中国産という表示をする義務はなくなるのです。
いくらでも調節・微調整は可能ですね。
これだと、どこにも中国産の表示は出なくなります。
私が業者だとしたら・・・表示はこんな感じにするでしょうね。
「原材料:A、B(国産・○○県産)、C」という具合です。
お客さまは勝手に想像してくださいね。AとCは、アメリカ産かも知れません、オーストラリア産かも知れません、といった感じです。
なんとありがたい決まり・ルールなのでしょうか。
メーカー側なら「中国産」の表示を可能な限り避けたいと考えるのが普通ですから。
ということは・・・重量をごまかせば(いえ、調整すれば)いくらでも、ごまかせる(いえ、表示しなくてもいいようにできる)ということになるのです。
国産小麦50%と中国産小麦50%のブレンドの場合の食品表示は?
ここで一つ問題を。
国産小麦50%、中国産小麦50%のハーフ・ハーフならば、国産? 中国産?
はい、堂々と「国産」と名乗っていいのです。
ほんとありがたいことです。
半分が中国産でもです。私たちは何を信じればいいのでしょうか。
食品表示とはそんなものなのだ、ということを十分に理解しておきましょう。